コミュニケーションにおける多くの悩みはこの1冊ですべてが解決します。
炎の講演家、鴨頭嘉人(かもがしらよしひと)氏の著書、「コミュニケーション大全」を読了しました。
「コミュニケーション大全」というタイトルだけあって、本書は人とのコミュニケーションにおける多くの問題の解決法を、実例に基づいて体系化された書籍です。
本書はこんなことで悩んでいる人におすすめしたいです。
- もう人間関係で悩みたくない
- 相手に伝える力を磨きたい
- プレゼンやスピーチがうまくなりたい
今回は「コミュニケーション大全」を読んで学びになったところを、一部引用しつつ、書評させていただきます。
「コミュニケーション大全」を読んで学んだ3つのこと
本書を読んで、個人的に学びになったところは以下の3点です。
- うまく話そうとすると必ず失敗する
- スピーチ力を磨くのは原稿作りである
- 感動を与えたいなら、まず自分の心を震わせろ
本書はコミュニケーションにおける「伝える力」にフォーカスした書籍ですが、個人的にスピーチなどで、「人前で話をする時に抑えておきたいところ」が、とても為になったので、その点にフォーカスして書いていきたいと思います。
うまく話そうとすると必ず失敗する
僕自身、管理職ということもありまして、会社の朝礼であったり、会議で意見を求められた時、大人数が揃う重要な場では、いつも「うまいことを言わなきゃ…」といったプレッシャーに苛まれています。
しかし、本書では、そういった「うまく話さなくては…」という、間違ったマインドが「あなたの思いが伝わらない大きな原因」だと述べられてます。
びっくりするかもしれません。「うまく話せるようになりたい」と思っているところに、講師の僕からは何度も、「うまく話そうとすること、禁止!」と言われるのです。
引用元:コミュニケーション大全
うまく話そうとするとあなたの想いが伝わらなくなるからです。
本書では、たとえ良い話ができたとしても、日頃の言動が一致していなければ、本当の意味は伝わらないと解説されています。
僕自身にも覚えがありますが、確かに「いい話をしよう」と思った瞬間に、無意味な背伸びをしてしまうことってありますよね。
「話を盛る」というのに似ているかもしれませんが…
自分を良く見せようという心理が働くと、「現実の自分」と「うまいことを言っている自分」との距離感が出てしまって、発言の信憑性みたいなものが薄くなってしまう。
このように「うまく話そうとする」ことで、メッセージが薄くなり、相手に伝わらなくなる大きな要因につながるのだと思います。
スピーチ力を磨くのは「原稿作り」である
本書では、人前で話をするときは、「準備が全てであり、原稿は必ず用意すべき」と述べられています。
「聴き手が聴きたい話しとは、どんな話なのか」を探る力は、スピーチ中ではなく、スピーチ原稿を作っているときにもっとも鍛えられます。
引用元:コミュニケーション大全
構成を練る力や言葉選びのスキルも、スピーチ原稿を作っているときにしかトレーニングできません。
原稿を作るという「準備」を経ないことには、一定のレベルからは永遠に抜け出せないのです。
「文章力」もそうですが、こうやって実際にブログを書きながらも
「この文章構成はおかしくないか?」
「このつながりだと違和感があるなぁ…」
とか、文章を書きながら試行錯誤することで、ようやく「人に伝わる分かりやすい文章」へと成長していくのを実感します。
スピーチ原稿も同じで、原稿作成に取り組む中で「構成を練る力」「言葉選びのセンス」が磨かれていくのは間違いないです。
また、スピーチ原稿には2種類あって、話をする内容のすべてを原稿化する「フル原稿」よりも、箇条書きのようにキーワードを並べた「トリガー原稿」を作ることが大切だと述べられています。
5分を超えるスピーチの場合は、「フル原稿」ではなく、「トリガー原稿」をお勧めします。
引用元:コミュニケーション大全
トリガー原稿とは、スピーチに必要なキーワードだけを並べたメモ書きのような原稿です。
フル原稿を作ってしまうと、いざ本番となったときにライブ感が失われてしまうのです。
僕は管理職として大勢の前でスピーチをする機会によく恵まれるのですが、人前に立つと話そうと思っていたことがよく飛んでしまうので、伝えたいことを網羅した「フル原稿」を作って挑むことが多いです。
しかし、「フル原稿」は本書にもあるように「スピーチにおけるLIVE感」は間違いなく失われるんですよね。
目線が原稿に向くようになってしまって、聴き手への目線が疎かになってしまうことも多いです。
ありがちな失敗例が、前方に目をやり、そこに座っている人達ばかりに語りかけてしまうというもの。
引用元:コミュニケーション大全
これではエネルギーが届かない後方の席の人達はちっとも面白くないはずです。
まさしくこの通り、とにかく余裕がないので、前方の人たちを見る程度なんですよね。とてもじゃないですが、奥の方まで目線を向けるなんて余裕はないです。
「トリガー原稿」にすることで、目線やボディランゲージにまで、気を配れるようになるのは間違いないと思います。
感動を与えたいなら、まず自分の心を震わせろ
最後に、「伝えたいことを頭で考える」のではなく、「心で考える」というところ。
ここ、ドンズバで響きました。
過去を振り返りながら、そこにタイムスリップして話をすると、話し手の心は揺れ、聞き手にも感動を与えます。
引用元:コミュニケーション大全
自身が深く関わっている話であればあるほど、聞き手の心の奥深くに、あなたのメッセージは届くはずです。
スピーチをする時によく考えてしまうのは、「相手を感動させたい」ということなんですが、そんな自己満足な思いを優先してしまうと、テクニックに走ってしまって、話のリアリティがなくなるんですよね。
そこには「相手の感動」ばかりを求めていて「自分の感動」はないんです。
僕自身が僕のスピーチの中身に、いや、自分が過去にした体験を、その体験をしている時間を、そのときの感覚を思い出して感極まったんです。
引用元:コミュニケーション大全
自分自身のリアルな体験から湧き出てくる、苦しかった時のリアルな想い。
こういう話が出来ている時って、間違いなく「自分の心」は震えてますよね。
自分自身が心の奥底から感動しているからこそ、その想いは相手に届くはずです。
「つられ泣き」という言葉があるように、本気で泣いている人がいるからこそ、その影響を受けて泣いてしまう人がいます。
スピーチで相手に感動を届けたいと考えているなら、まずは「自分の心を泣かす」ということは忘れてはならないですね。
まとめ「コミュニケーション大全」を読んで学んだ人前で話す時の3つのコツ
今回は、炎の講演家、鴨頭嘉人(かもがしらよしひと)氏の著書、「コミュニケーション大全」を読んで学びになった部分を解説しました。
本記事では、「スピーチをする時に心得ておかなくはならないこと」にフォーカスしましたが
本書には、周囲の人たちとのコミュニケーションの中で、生まれる様々な「コミュニケーションのすれ違い問題」についても学びになることが満載です。
「家族とのコミュニケーションがうまくいってない」
「部下や上司とのコミュニケーションがうまくいってない」
こんなことでお悩みの人は必読の書籍です。
気になった人は一度手にとってみることをお勧めします!
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