久しぶりにガチンコで「営業」が学べる本を読んでみました。
営業という仕事に対して、いかに自分の思考や行動が「OLD SALES(古い営業)」かを思い知らされる…そんな一冊です。
本書は、営業の仕事をしている人が読むべき本ではありますが、個人的には「営業部長」とか「経営者」のような、営業やビジネスの仕組みを作る立場の人が読んだ方がいいのではないかと感じました。
なぜならば、本書に書かれていることは、営業マン個人が努力するだけでは実践することが極めて難しいからです。
組織を束ねるリーダー自身が、営業組織の役割や根本にある仕組みと本気になって向き合えるのか…こういった視点が大切なのだと思います。
本当に顧客のために営業してるの?
営業マンとして「御社の為に…顧客の為に…」と、いくらキレイなことを並べていても、本当の意味で自分自身や所属するチームが「顧客志向」で動けているのか…。
本書を読みといていくことで、「SALES(営業)の真髄」について非常に考えさせられました。
自社や自分の売上目標ばかりに目を向けて、本当の意味で「自分の仕事はなんの役に立っているのか?」と自問自答してしまう営業マンって多いのではないかと思います。
営業職のよくある7つの闇とは
本書の冒頭に出てくる「営業職のよくある7つの闇」が、なかなか確信をついていて、本書を読まれた人の中には「ドキッ!」とした人も多いのではないかと思います。
- 毎日、同じ商品を同じように説明していてツマらない
- 行動量ばかりが重視されてキツい
- 自社の利益ばかり追い求めていてガメつい
- 口八丁手八丁でウサンくさい
- 1人で進めなければならないのでサミしい
- 精神論重視でダサい
- お金の話ばかりでキタない
恐らく営業職をやっていた人の誰もが、一度はこのような思いを抱いたことがあるのではないでしょうか(苦笑)
これらの後ろ向きな思いはすべて「OLD SALES」が生み出したものです。
「OLD SALES」から脱却して「NEW SALES」に進化する
本書のテーマである「NEW SALES」とは、自社が売りたい商品よりも「物語」を売り、顧客との商談の中で「驚き」や「気づき」を届け、自社や営業マンが主役ではなく「顧客を主役」に仕立て上げることです。
そして「NEW SALES」を目指す営業組織は「脱・属人的」を目指し、ベテラン営業のような「背中を見て学べ!」といった感覚での判断は絶対悪。営業そのものを科学的に証明できるチームである。
このように、日頃からの緻密な行動の積み重ねが「金銭報酬」の満足感だけで終わるのではなく、「意義報酬」にあふれたチームを作るのだと思います。
冒頭にも書いた通り、本書は、一般の営業パーソンだけでなく、「組織のリーダー」「経営の仕組みを作る側」のビジネスパーソンこそ必読の書籍です。
営業するのがなんだかつまらない…自分の仕事が役に立てているのかわからない…と、こんなことでお悩みの人も、一度読んでみることをおすすめします。
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