リーマン・ショックの真実が分かる『マネー・ショート 華麗なる大逆転 』を観た感想

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リーマン・ショックの真実が分かる『マネー・ショート 華麗なる大逆転 』を観た感想

ようやく「マネー・ショート華麗なる大逆転 」を観ることができました。

2015年公開の映画ですが、本作は、世界的な金融危機の「リーマンショック」が起きるまでの背景をリアルに描いた作品です。

「リーマンショックって何?」と言われると、一から説明するのってすごくレベルが高くて難しいと思いますが、この映画を見るだけで、子供にも説明できるレベルまで、腹落ちできます。

「CDS」とか「CDO」とか、金融用語が満載なので、映画冒頭はかなり取っ付きづらい内容ですが、素人でも分かりやすいように詳しく解説してくれているのですぐに慣れてきます。

金融市場のパワーバランスとか、「世の中の縮図」みたいなものが、とてもユーモラスに表現されていて、すごく勉強になりました。

あらためて、「サブプライムローンの闇」や「金融市場の歴史」について学びたい人におすすめです。

今回は、「マネー・ショート華麗なる大逆転 」の内容と感想についてレビューしていきたいと思います。(ネタバレ含みますのでご注意ください)

「マネー・ショート華麗なる大逆転 」は Amazon Prime で観れますよ!

目次

マネー・ショートの主な登場人物

マネー・ショートの主な登場人物

マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)
メタリカ好きな鬼才金融トレーダー

ジャレド・ベネット(ライアン・ゴズリング)
胡散臭いドイツ銀行の銀行マン

マーク・バウム(スティーブ・カレル)
いつも怒っているヘッジファンド・マネージャー

ベン・リカート(ブラッド・ピット)
クールな伝説の銀行員(元銀行員)

本作では、上記の4者は、物語の中では直接関わることはなく、それぞれの視点から「サブプライムローンの闇」を暴いていくストーリーとなっています。

リーマン・ショックとはなんだったのか?

リーマン・ショックとはなんだったのか?

リーマン・ショックとは、投資銀行である「リーマン・ブラザーズ・ホールディングス」が経営破綻したことによって、連鎖的に世界規模の金融危機に発展した事象のことです。

2008年当時、僕はまだ20代でしたが転職したばかりの頃で、社会全体がカオスに包まれていて、「とんでもない時に転職をしてしまったなぁ」と、ソワソワしていたのを思い出します。

リーマンが破綻した原因となったのが、「サブプライムローン」と呼ばれる住宅ローンです。

サブプライムローンの闇とは?

サブプライムローンの闇とは?

「サブプライムローン」とは、世間的に信用度が低い「低所得者向けの住宅ローン」のことです。

ローン会社は住宅や車などを担保にして、当初数年間は低めの固定金利を適用したり、利息だけの支払いでよい形をとるなどして、お金を借りやすくしているので、低所得者でも、手軽にローンを組んで住宅を購入することができます。

当時、アメリカでは経済対策の一環として、国民に対して住宅購入を推奨する動きがありました。

このサブプライムローンの中身がひどくて、借金を返さなかったブラックリストな人でもローンが組めますし、本作では「飼っている犬の名前でローンが組めた」という人もいて、いとも簡単に誰でも組めるローンだったわけです。

これを「忍者ローン(収入なし、信用調査なしでも借りれる)」ともいいます。

そして、サブプライムローンを組めば組むほど、儲かるのはお金を貸し付けるローン会社です。

低所得者に対して、誰でも審査を通すようなことがまかり通っていたのは、このような背景からだと推測されます。

まやかしだらけの「CDO」をいう金融商品

まやかしだらけの「CDO」をいう金融商品

本作では「CDO」という用語が頻繁に出てきます。

CDOとは「債務担保証券」のことで、企業の社債や、個人の住宅ローン、クレジットカード債権などを混ぜ合わせた証券のことをいいます。

ここで、CDOの一種でもある「モーゲージ債」という用語が出てくるのですが、別名「住宅用ローン担保証券」とも呼ばれています。

つまり、住宅ローン債権を証券化したのが「モーゲージ債」という金融商品となるわけです。

本作でやばいと言われているのが、「モーゲージ債が入っているCDO」です。

まやかしだらけの「CDO」をいう金融商品

一部の投資家や銀行は、「住宅市場は安定している」と信じ込んでいるので、まさか、サブプライムローンが破綻するとは思ってもいないのですが、この「モーゲージ債が入っているCDO」には、質の悪いモーゲージが95%程度混ざっており、現実ではこれらのCDOが金融危機の引き金となったわけです。

本作では、「ヤバいCDO」をシチューに例えていました。

傷んでいる質の悪い食材でも、シチューに混ぜてしまえば、美味しい料理に仕上がるということで、外からはその食材が新鮮なのか、どうかは分からないというロジックです。

CDSを買い占めて、大逆転を図る

CDSを買い占めて、大逆転を図る

マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)は、CDOが形だけのハリボテだということに気づき、CDSという金融商品への投資を始めます。

CDSとは「クレジット・デフォルト・スワップ」、簡単にいうと株価が暴落した時に補償してくれる保険です。

サブプライムローンが破綻した場合、ローン会社は倒産し、大手金融機関にまで大きな影響がでます。

そのことを予測していた、マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)を筆頭に、多額のお金をかけてCDSへの投資をしました。

「そんなことが起こるわけがない」と周囲から散々批判をされましたが、その後、現実に「サブプライムローン」は破綻し、マイケル・バーリ(クリスチャン・ベール)らは、巨万の富を得ることができました。

失業率が1%上がると4万人が死ぬ

失業率が1%上がると4万人が死ぬ

主人公たちは、リーマンショックという未曾有の経済危機に勝利することができたわけですが、それがハッピーエンドかといったら全くそんなことはありません。

リーマンショックによって、「800万人が失業し、600万人が家を失った」と言われています。

本作後半で、ベン・リカート(ブラッド・ピット)が言っていたセリフがすごく印象的でした。

『失業率が1%上がると4万人が死ぬんだぞ!』

金融危機によって、多くの人たちが仕事を失い、家を失い、その結果、多くの人の命が奪われることに繋がりました。

いい加減な金融システムのしわ寄せは弱者に影響する

いい加減な金融システムのしわ寄せは弱者に影響する

中身がなく、いい加減な金融システムを採用していた金融機関のトップたちは、罰せられることなく、結局は、貧困層や移民のような立場の弱い人たちに大きなしわ寄せが行ってしまったわけです。

いい加減な金融システムのしわ寄せは弱者に影響する

これまでのことからもわかるように、本作の最後は、なんとも切ない雰囲気で幕を閉じます。

そして、「2015年に大手銀行がハイリスクなCDOの販売をした」との締めくくりで映画は終わります。

これは、つまり歴史は繰り返すということでしょうか。

「マネー・ショート華麗なる大逆転 」は Amazon Prime で観れるので、気になった人は一度チェックしてみてくださいね!

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この記事を書いた人

元バンドマンのロックな営業マネージャー|営業・マネジメント・広報・オウンドメディア編集長までなんでもやってます|月に7冊読破する孤高の読書家|ビールとハイボール|ギターはレスポール|元バンドマン|大田区出身|座右の銘は「雲外蒼天」

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